アトピーと黄色ブドウ球菌の関係
皮膚の表面には、表皮ブドウ球菌という善玉菌が繁殖していて、それによって
皮膚が弱酸性に保たれています。
それに対し、雪印の食中毒でも検出された悪玉菌の黄色ブドウ球菌は、弱酸性
の肌では通常あまり繁殖することはありません。
しかし、アトピーの肌は浸出液や血液などが表面を覆っていることが多く、こ
れら弱アルカリ性の体液によって皮膚表面が弱酸性ではなくなると、黄色ブド
ウ球菌が表皮に多数繁殖を始めます。
黄色ブドウ球菌はさまざまな毒素を作り出すのですが、その中にT細胞を活性
化させるスーパー抗原という物質があります。
スーパー抗原によってT細胞が活性化させられるとサイトカインが作られ、炎
症やかゆみが強くなり、掻き壊しによってアトピーが悪化します。
つまり、他のアレルゲン対策をいくらがんばっても、黄色ブドウ球菌が出す毒
素自体がアレルゲンになるため、ここを何とかしないと、いつまでたってもア
トピーの悪化が治まらないことになります。
そこで、黄色ブドウ球菌が原因の炎症やかゆみを抑えるために、皮膚を殺菌す
ることが大切になります。
よく、
「皮膚を殺菌すると善玉菌の皮膚常在菌が死んでしまうからよくない」
ということを耳にしますが、黄色ブドウ球菌が繁殖している状態ですと、常在
菌も正常に繁殖できませんので、一旦は黄色ブドウ球菌を殺菌し、炎症を抑え
、浸出液などが出ないようにしてあげる必要があるのです。
ティートゥリーのエッセンシャルオイルは抗炎症作用自体はありませんが、低
濃度で黄色ブドウ球菌を殺菌することができるため、間接的にかゆみや炎症を
抑えることにつながるのです。
ちなみに、直接関係ありませんが、院内感染で問題になっている、MRSAは
抗生物質に耐性をもった黄色ブドウ球菌のことです。
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