自然免疫による皮膚のバリア機能

アトピー自然免疫バリアアトピー性皮膚炎の原因は、「アレルギー」と「皮膚のバリア機能の低下」の2つです。

この「バリア機能」は、角質層のセラミド(細胞間脂質)によってアレルゲンや外部刺激の進入を防ぐ、物理的なバリアのことを指しています。

しかし、実は皮膚にはもう一つのバリア機能があります。

それは、「自然免疫によるバリア」です。


自然免疫は植物、動物に限らず、どんな生物も遺伝的に持っている機能です。

自然免疫は、「TLR」とアミノ酸からなる「抗菌ペプチド」という物質が担っています。


具体的には、まず、皮膚に接触した病原菌をTLRが判別し、抗菌ペプチドが菌に入り込み、殺します。

抗菌ペプチドは、アトピーの炎症とかゆみの原因の一つである、「黄色ブドウ球菌」もやっつけます。

通常皮膚に炎症が起き、病原菌が繁殖すると、自然免疫によって、菌をやっつけようとします。

しかし、アトピーの肌は、表皮の角化異常によって、抗菌ペプチドの量が低下しているため、病原菌が繁殖してしまいます。


また、汗をかいて皮膚の塩分が高くなると、抗菌ペプチドの力が弱まるとも言われています。

そのため、アトピーの肌のスキンケアは、汗をかいたらできるだけ早く洗い流し、抗菌作用のある保湿剤などを使うことが、もう一つのバリア機能を補うためにも大切だと考えます。


参考文献:表皮が作る体表面の自然免疫バリア 佐山浩二 炎症と免疫vol14 no4 2006



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